プレスリリースを初めて書くという人に向けて、記事の構成や書き方を紹介します。
プレスリリースを書く際にはあるポイントをおさえる必要があります。なぜなら、プレスリリースの特性上、メディアが有益な情報だと判断されないと、せっかく書いた記事が掲載されないという事態に陥ってしまうからです。
私がプレスリリースを書く際に参考にしている「広報・PRの基本」(山見博康著)より、基本的な作成方法と5つのキーワードを皆さんに紹介したいと思います。
そもそもプレスリリースについて知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
プレスリリースとは
目次
プレスリリースの構成
プレスリリースは徹底した差別化こそが魅力につながるので、確定した形式というものは存在しません。
下記のテンプレート部分を組み込んでいれば後は自由自在・独自独創でOKです。
ヘッダー
- ロゴ(カラー)
- プレスリリースの書体
- 日付
- 会社・組織名(代表者名)
本文
一例としては最も短くインパクトのある「タイトル」、次にこの発表の真意を表す「リード文」、そして「本文」と次第に幅広い説明になるように展開します。
タイトルにはキーワードを入れ、リード部分には結論をもってきます。
主語は統一し、本文は分かりやすいストーリーになるように心がける。その際に「5W1H」を意識するとより良いです。
最後に「今後の見通し」で締める。イラストやグラフ等、ビジュアルに富んでいると分かりやすくなってなお良いです。
フッターまたは文末
- 問い合わせ先
- 会社(または組織概要)
プレスリリース作成時のコツ
プレスリリースの構成が分かったところで、実際に文章を書く際に気を付けたいポイントをご紹介します。
タイトルの書き方
タイトルに必ず入れたいテンプレート
プレスリリースの掲載にこぎつけるためには、「タイトルの魅力化」がカギとなります。この章では、プレスリリースのタイトルに必須な「テンプレート」をご紹介します。
その「テンプレート」とは、
「新規性・地域性・著名製・地理的近接性・影響度・話題性・独占性・タイミング・異常性・逆説対立・季節性・社会性・意外性・希少性・画像」
を、頭から順番に盛り込んでいったものです。
とは言ったものの、かなり分かりづらいと思うので、例とともに図でまとめてみました。
これを順番にタイトル・記事内に盛り込むことで、よりキレイにまとまったプレスリリースが完成します。
事例でテンプレートの使い方を確認しよう
例えば、「〇〇株式会社が「ドラえもんのジャイアンマン」なる商品を作り、プレスリリースを発表する」とします。
まず先に、悪い例からご紹介しましょう。
「〇〇株式会社 ベトナムでドラえもんの新商品販売イベントを実施」
これだとどこか印象も薄く、メディアも流してしまい掲載には至らないことでしょう。
そこで、上記したテンプレートに従ってタイトルを作ってみます。
「世界初のジャイアンマン ☓☓副主席を招待し販売イベントをハノイで実施」
このような感じになります。
テンプレートにある①②③の要素を入れただけですが、情報の受け取り方が大きく変わったと感じませんでしたか?
このように、ケース・バイ・ケースでテンプレートを活用し、雛形に当てはめるだけで、より評価されやすいプレスリリースが完成するのです。
本文の書き方
プレスリリース作成時にはこの5つのキーワードを心がけながら作成すべしと、山見氏は述べています。
- 簡
- 濃
- 短
- 薄
- 情
キーワードその1「簡」
「簡」・・・つまり簡潔に!簡明に!
・ですます調で、丁寧過ぎないこと。
・社名は当社がベストで、明確・明快な表現になるように工夫すること。
・文字は大きめ(10–12ポイント)で、左右に余白をとり、行間を詰めすぎない。
・箇条書きを多用し、段落に小見出しをつけること。
キーワードその2「豊」
「豊」・・・内容を豊富に!
・記者やお客様に伝えたい、伝えるべき内容はできる限り網羅する。
キーワードその3「短」
「短」・・・1文・1行を短くする!
・だらだら長く続けない→句点(、)よりも読点(。)を多くする。
キーワードその4「薄」
「薄」・・・内容は豊富だが、プレスリリースは薄く!
・1–3枚にまとめ、あとは資料添付で対応する。
・無理に1枚にする必要はなく、網羅すべきことを全て分かりやすく記述すること。
キーワードその5「情」
「情」・・・情を込めて
・情熱をもって書くこと。本当に伝えたい人は記者ではなく、遠くのお客様。「このリリースが記事となり、顧客の心を動かす」という気概を抱くことが重要。
(あなたの熱がプレスリリースに乗り移り、そのニュースを手にする人のもとに届く!)
参考:山見博康(2009)『広報・PRの基本』日本実業出版社
記者の目に留まる記事のデザイン
文章が作成できたら、プレスリリースのデザインにも気を配りましょう。
記者のもとには毎日数十通ものプレスリリースが届くため、全ての記事に目を通さないからです。その中から自社のプレスリリースをピックアップしてもらうには、一目で記者の注意を引き付けるような独創的な工夫が必要です。
- パソコンを駆使する
枠で囲む、下線を引く、字体を変える、色を付ける、図形を描く等。
単調ではなくなり、より注意を引き付けることができる。
- 箇条書きにする
主張ポイントが明確になり、自然と文が短くなる。
簡潔かつ断定調になり、斜め読みが可能になる。
- 小見出しをつけ、段落をつける
フレーズごとに一目でわかり、読みたい箇所へ飛べる。
- バックデータをつける
信頼性が増す。「世界初」や「業界ナンバーワン」など、自画自賛になる場合には下記のバックデータをつけるべし。
・権威のある人のお墨付きやメッセージ
・官公庁などの公的機関や第三者機関の証明
・海外関係の場合は大使館や領事館のメッセージやコメント
・裏付けのある数字的なデータ(自社が行った確かな実験データでも可)
- コピー後を想定した色使いや字の使い方
配信はFAXが主流。色使いや字の使い方で見た目はかなり変わる。
比較する場合には「東京ドーム何個分」や「東京タワーよりも高い」など、イメージが湧くような比較を考えること。
(色を変えたり。下線を引いたり枠で囲むと見やすいですよね)
まとめ
ここで紹介した作成時のコツを取り入れて、メディアやお客様に届くプレスリリースを書いてみましょう。
自分でプレスリリースを書くのが大変そうと思った方は、プレスリリース配信サービスをご活用ください。VEHO PRESSのスタッフがメディアに掲載される記事を作成します。