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なぜ、いま自治体に「広報戦略」が必要なのか?事例とともに解説

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自治体でも広報を活用しよう

一般的に「広報」は企業にとってのみ必要とされているイメージがあると思います。

しかし、現代社会においては「自治体においても広報が必要である」という考えが広まってきています。

はたして、なぜ自治体に広報が必要なのでしょうか?どうやって自治体は広報を行えばいいのでしょうか?

今回はそれらを説明し事例を挙げることで、疑問を解決していこうと思います。

 

なぜ自治体で「広報」が必要なのか

さて、なぜ自治体に広報が必要となってくるのでしょうか。

北海道大学大学院教授 北村倫夫氏は自治体PRガイドの解説サイトにて、このように述べています。

「今、自治体<地域>は、市場的競争、制度・基盤的競争、広報的競争のただ中にある。」

  • 市場的競争(観光・移住・企業誘致など)
  • 制度・基盤的競争(特区、ふるさと納税、新幹線誘致など)
  • 広報的競争(地域のブランディング、プロモーションなど)

(引用:https://www.projectdesign.jp/200004/communication/004140.php

これをわかりやすく言うと、「現代社会では様々な競争を通じて、自治体が”優位性(=より良い社会的地位)”を獲得しようとしている」というわけです。

例えば、「A県にある自治体(市町村など)がその地区にショッピングセンターを作り地域を盛り上げたいと思い、国や県に申請を出した」とします。

もし、それが名もなく特徴もない自治体であったとすれば、国や県もその投資に乗り気になれませんよね。

ただし、もしそれが有名で話題性を集められるような「優位性」を持っていたとすれば、話は変わってきます。国や県もさらなる話題作り・経済効果誘発として着手しやすいですし、投資する側も積極的な心構えになるでしょう。

「優位性」を持つか否かで、その自治体に対する世間的な対応は大きく変わってきます。

この「優位性」をめぐり、自治体は日々アピールなどを行い地域を盛り上げ、他の自治体と「競争」を行っているというわけです。

 

さらに北村氏はこう続けます。

こうした市場、制度・基盤の競争に勝ち、地方創生を達成していくための鍵は、「広報」が握っている。自治体に求められるのは、"外"の力(人口力、経済力、購買力等)を"内"へ取込む政策運営である(文章一部省略)。

このような"外"を意識した運営変革には、地域内外の利害関係者(住民、企業、団体、行政等)の自治体<組織、地域>に対する理解、信頼、共感、貢献そして愛着の醸成が不可欠であり、そのために戦略的広報が必要となるのである。

(引用:https://www.projectdesign.jp/200004/communication/004140.php

つまり、先程の「優位性」を手に入れるためには、地域内外者と自治体における信頼関係づくりが必要となり、それに欠かせないのが「広報」であるというわけです!

 

自治体が広報戦略を策定するためには?

以上の考察で、いかに「優位性」を手に入れることが重要であり、またそれに「広報」が必要であるということがご理解いただけたかと思います。

ここでは、自治体の広報戦略をどのように策定していくか、具体的な要素を挙げながら解説していきます。

元読売新聞記者 坂本宗之祐氏は、以下のような要素を指摘しています。

 

面白い素材・ストーリーの掘り起こし

どのような自治体にも必ず特徴・特産・文化など、「希少性のある価値」は少なからず存在しています。

しかし、その自治体に住んでいる人たちはそれが「日常」になっているため、その価値に気づくことは難しいです。

その価値を再認識することが、自治体の広報戦略を策定する過程におけるファーストステップとなるでしょう。

 

外部の視野を取り入れる

自治体の地元民で気づかないのであれば、「外部からの人々」を頼ればいいでしょう。

誰でもいいので、隣県・隣町の人々と一緒に街を歩いてみるのです。

テレビで外国人が「JAPAN IS AWESOME!!(日本ってスゲーな!!)」などと褒めたたえる”日本礼賛番組”がありますが、あのような番組を見て日本の有り難みを再認識する方は多いのではないでしょうか?

それと同じように、その自治体を知らない人々の力を借りて意見を聞いてみると、意外な答えを発見できるかもしれません。

 

職員の積極的な取材への協力

坂本氏は、同記事内でこう語っています。

多くの行政機関では、私の経験上、メディアの取材に対して積極的だったところは多くありません。

「分からない」となると面倒くさがって、それ以上の情報を出しません。

(引用:https://ca-news.biz/4056#PR

この「分からない」という状況で終わるのではなく、「調べてみます」「調べましょう」と返事が帰ってくる「信頼関係」を作ることが大切であるわけです。

その信頼関係を作るためには、自治体の方々(あるいは自治体の行政職員の方々)との日々のコミュニケーションの積み重ねが不可欠となります。

しっかりとコミュニケーションを図り、確かな信頼関係を作ることができれば、広報を行う際に大きな武器となるでしょう。

 

最適な情報発信手段・ルートの決定

これまでで広報のテーマにするものを設定したら、あとは発信あるのみです。

しかし、「地域の外か内か」「どれだけの規模を対象にするのか」「どの年代をターゲットにするのか」などなど、訴求するセグメントによって情報発信手段・ルートを細く設定すべきでしょう。

手段も、テレビ・新聞・プレスリリース・ネットメディア・SNS・ふるさと納税などの各種キャンペーンなど様々な形があり、その中から取捨選択を行わなければなりません。

例えば、「ネットメディア経由で情報を発信する」としても、Twitter・Facebook・Instagram・LINE(公式アカウントとして)などなど様々な媒体がありますし、使っている年代や適している情報の種類も大きく異なります。

(若者向けに画像でアピールするならばInstagramが適切ですし、時事的な情報をインスタントに発信するのであればTwitterやLINEが適切でしょう。また、同じテキスト形式のメディアでもTwitterとFacebookは”ユーザー層”がやや異なります。)

どのセグメントに向けて何のネットメディアを使うのか?不確定でも大衆向けにテレビや新聞を使うのか?

広報戦略を実行する前にはそれぞれの長所を調べ、「どのセグメントを対象に、どのような広報を行うか」を細部まで計画化しておきましょう。

【最重要】自治体の地域住民の盛り上がり

たとえ広報戦略が確かなものになったとしても、自治体の地域住民が一丸となってそのキャンペーンを盛り上がっていなければ、意味はありません。

自治体のスポットを広報で紹介し話題を集めたとしても、もし訪れた場所が閑散としており地元民もスンとしていれば、せっかくの訪れてくれた人々も残念な気持ちを抱いてしまいます。

地方の”有名温泉街”のように、その自治体の地域住民も一体となり広報戦略を手伝い盛り上がることで、初めて広報戦略が成功すると言えるでしょう。

 

(参考:https://ca-news.biz/4056#PR

 

実際に成功している自治体広報の事例は?

以上にて自治体における広報戦略の策定方法を解説してきましたが、実際はどのような感じで自治体広報が行われているでしょうか?

京都・北海道・沖縄などは旅行先として良いブランドイメージを確立していると思いますが、その他の自治体も様々な広報戦略を用い、負けず劣らずの注目を浴びています。

今回は、その中から3つの自治体の事例をご紹介します。

 

「”うどん県”のゴリ押し」香川県

「うどん県」を名乗り度々話題をかっさらう香川県は、自治体広報の最先端的な存在です。

全国的な知名度を誇る「(さぬき)うどん」をプッシュし、二次的にその他の観光資源を紹介することで、全体的な観光誘致に成功しています。

事あるごとに「うどん県」アピールを徹底して行うことで、完璧な自治体広報戦略を確立したというわけです。

同ブログでも取り上げているので詳しくはこちらを確認してみてください。

【うどん県】香川県のPR・広報戦略を徹底解剖!!

 

「ふるさと納税で世間から大注目」大阪府・泉佐野市

昨今、納税控除・返礼品という特徴から話題になる「ふるさと納税」。

その返礼品において、各自治体が「競争」を繰り広げています。

面倒な手続き不要で制度を活用できるようになり、「返礼品競争」が勃発。

4K液晶テレビ(神奈川・厚木市)、アップルウォッチ(福岡・直方市)、ロボット掃除機ルンバ(大阪・熊取町)など、豪華家電がズラリ。

返礼品を「エサ」に寄付を募るような制度活用に、舛添要一氏はツイッターで「金持ちの『カタログショッピング』と堕したこの制度は廃止すべき」と断じている(2019年2月5日)。

(引用:https://www.lmaga.jp/news/2019/08/75130/

この競争において、さらなる注目を浴びたのが大阪府・泉佐野でした。

泉佐野市は地元の「関西国際空港」を盛り上げることを目標にし、格安航空(LCC)の航空券を購入できるポイントを返礼品に設定したのです。

これが総務省の目にとまりイザコザに発展したニュースは、皆さんの記憶に新しいかもしれません。

泉佐野市が望んだ形とは少し違ったかもしれませんが、それでも全国ニュースなどで度々取り上げられ知名度は上昇したことで、ある意味広報の面では成功したといえるでしょう。

「ふるさと納税」を活用することも、立派な広報戦略となり得るのです。

 

(参考:https://www.lmaga.jp/news/2019/08/75130/

 

「SDGs未来都市」富山県・富山市

富山市は「歩いて暮らせる”コンパクトシティ”」を掲げ、2018年には内閣府によって「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に指定され注目を浴びるようになりました。

SDGsとは「持続可能な開発目標」を意味し、サスティナブルな社会を目指し世界中がSDGsに取り組んでいます。

そこで、富山県は自身の活動をSDGsと組み合わせ「コンパクトシティ」を謳う広報戦略を打ち出しました。

この「コンパクトシティ」を実現するために、富山市は公共交通機関の整備の一環として日本初の本格的なLRT(次世代型路面電車)を整備し、「路面電車に乗ればどこにでも歩いてアクセスできる環境」を創り上げたのです。

住民の誰もが行政サービスを利用しやすいよう、市の出先機関を増やし、住民が居住する地点から半径2km以内に何らかの公共施設がある状態を目指してきた。同時に、公民館や図書館などの文化施設も充実させてきた。

「公共交通を利用して、歩いて暮らせるライフスタイルが定着すると、中心市街地、商店街も賑わってきます。それらを実際に体験することが、シビックプライド(=都市に対する住民の市民の誇り)の醸成になり、まちなかへの移住が進みます。市ではこのような好循環を増やし、持続性の高い都市になろうとしています」

(引用:https://www.projectdesign.jp/201903/sustainable-city/006084.php

これが功をなし、OECDが公表したコンパクトシティ制作の報告書において、メルボルン・パリ・バンクーバーなどに並び”富山市”の取り組みが先進事例として取り上げられたのです。

自治体広報を確かな形で打ち出し、自治体全体となって盛り上がりを見せ成功した良い事例のひとつでしょう。

(参考:https://www.projectdesign.jp/201903/sustainable-city/006084.php

 

まとめ

以上で、「自治体広報がなぜ必要か」「どうやって広報戦略を打ち出すか」「実際にどのような事例があるか」をご理解いただけたかと思います。

自治体によって打ち出せる広報手段は本当に様々なものがあります。

自治体特有のトピックは何があるのか? どのようにニュースを打ち出すのか? 地域を盛り上げられているか?

多様な面から広報戦略を考え打ち出し、自治体を盛り上げていきましょう!

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Kazuki Hori

Kazuki Hori

「3度の飯より10度のプロレス」を謳う重症患者のプロレスファン。 2019年8月よりハノイにて留学を開始。 マーケティングの勉強をキッカケにVEHO Worksにインターンとして参加、PR BOXの管理を任され現在に至る。 好きなレスラーは”世界一性格の悪いプロレス王”こと”鈴木みのる”。

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