ケーススタディ

【マージャンのイメージを変える】Mリーグの隠れた広報戦略

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マージャンのプロリーグ戦「Mリーグ」開幕

「Mリーグ」とは?

2018年、企業がスポンサーとなり卓球の団体プロリーグ戦を行う「Tリーグ」が始まり話題となりました。

水谷隼・張本智和・石川佳純・伊藤美誠など有名選手の活躍による昨今の卓球人気もあり、このニュースを耳にした方は多いと思います。

それでは、一方で「Mリーグ(麻雀リーグ)」はご存知ですか?

「Mリーグ」は2018年7月に発足したプロリーグで、「Tリーグ」と同様に選手・団体に企業スポンサーがつき麻雀のリーグ競争を行います。

麻雀プロリーグ戦、Mリーグ開幕。数多の麻雀プレイヤー達の中から、ほんの一握りのトッププロだけが出場できるナショナルリーグが始まる。知性に裏打ちされた采配。洗練されたリーグ空間。企業とプロ契約を結び、ユニフォームを纏ったMリーガー達がチームの威信をかけて知を競い合う。さぁ、麻雀をあたらしい時代へ。

(引用:Mリーグ公式サイトより https://m-league.jp/about-detail

マージャンが立派な「スポーツリーグ」として注目を浴びる日がやってきたのです。

 

「マージャン」は「スポーツ」か?

しかし、「同じ”スポーツリーグ”を謳っているとしても、マージャンはスポーツじゃないだろう」と思う人はたくさんいるはず。

マージャンといえば、

  • 違法賭博(言わゆる賭けマージャン)との絡みつき
  • 「タバコを吸いながら夜更けまで雀荘に引きこもる」といった不健全なイメージ
  • 雀荘に足を運び、人数を集め、また牌を用意しないといけないというハードルの高さ

これらなどの理由から、マージャンの競技人口の増加は数年前まで難しいと言われていました。

しかし、「Mリーグ」はこの悪いイメージを払拭し、立派な「プロスポーツ」として注目を集めています。

 

「プロスポーツとしてのマージャン」に昇華するための「広報戦略」

イメージ変革「マージャンは”カッコイイもの”である」

一度Mリーグを見ればわかると思うのですが、会場でマージャンを打つ選手たちの姿はまさに「プロのスポーツ選手」そのもの。

まるで私達が日頃テレビ中継で見るスポーツ選手のように、スポンサーのロゴが刻まれたユニフォームに身をまとい、空気の張り詰めた会場で流れるように牌を切り、”頭脳戦”を繰り広げるMリーガー(プロ雀士、つまりプロのマージャンプレイヤー)の姿は、見ていて「カッコイイな」と惚れ惚れするものがあります。

(序盤1分だけでいいので見てみてください、一瞬でイメージが変わります)。

 

今までマージャンを「不健全な賭博モノ」だと思っていた人がこの映像を見たならば、一瞬でマージャンのイメージが変わり「立派なスポーツ」と捉えられるようになるのではないでしょうか。

Mリーグのレギュラーシーズンでスポンサーを務めた朝日新聞の高杉正明氏はこう語っています。

Mリーグの誕生は麻雀界にとって革命的なこと。選手にしてみたら、突然想像もしていなかった舞台が現れたという感じですよね。この環境を存分に使って、麻雀という競技の面白さや「麻雀が強いやつはかっこいい」というブランディングを確立してほしいなと思います。

(引用:https://www.cyberagent.co.jp/way/features/list/detail/id=23180

また、Mリーグの選手は「違法賭博(賭けマージャン)」に関わることを一切禁じられており、万が一関与が認められた場合には即解雇など処分も厳しいものになっています。また選手も誤解を招くのを防ぐため、雀荘への出入りを自粛しているとのこと。

徹底的にマージャンのイメージを刷新するデザインを考え、不健全な要素を取り払うことでマージャンの負のイメージを払拭し、「マージャンは実はカッコイイんだな」というイメージ変革に成功しているのです。

(参考:https://ascii.jp/elem/000/001/804/1804611/

「スポンサー」が得られる”広報”としての効果

Mリーグの特徴は何と言っても選手や運営に「スポンサー」がついていること。

Mリーグの公式ホームページを覗いてみると、スポンサー欄には「大和証券」「KADOKAWA」「テレビ朝日」「U-NEXT」など大手企業・計8社が名を連ねています(2019年10月10日現在)。

これには大きな広報効果が見られるようで、例えば先程ご紹介した朝日新聞の高杉氏はこうも語っています。

パブリックビューイングに20~30代の人が来ている様子を見て「朝日新聞社はなかなか若い人にはリーチできていないし、そこでアピールできるのはいいかもしれない」と、どんどん風向きが変わっていきました。

「35年生きていて初めて朝日新聞を買いに行く」という一般の方からの声があったり、「スポーツ面にMリーグの記事を書いてください」というMリーグファンからの要望もいただきました(笑)

(引用:https://www.cyberagent.co.jp/way/features/list/detail/id=23180

「マージャン」と「新聞」は全く関係のないもののように捉えられるかもしれませんが、視聴者層を把握した上でスポンサーという形で広報に乗り出すことで大きな広報効果を得たというわけです。

また、強い選手が所属するスポンサーには「その企業を応援したい!」と企業そのものへのサポーターが増える潜在性もあります。

例えば”朝日新聞”であれば新聞の購読数の向上、”U-NEXT”であれば動画配信サービスのサブスクライバーの増加、”KADOKAWA”であればKADOKAWA出版の本の購買増加などが見込めるでしょう。また、「斬新なスポーツ事業に手を出している」と受け止められれば、その企業は「社会的活動にも尽力している」というイメージ向上にも繋がり、まさに一石二鳥な効果が得られるわけです。

(参考:https://m-league.jp

 

マージャンを「パブリックビューイング」で楽しめる

みなさんは「パブリックビューイング」をご存知ですか?

「パブリックビューイング(以下PV)」は、会場から離れた公衆の場などを舞台にスポーツを観戦することです。映画館・スポーツバー・ショッピングセンターの大広間・地域の公民館など会場の規模は様々です。

執筆者の僕も「PV」を見に行ったことがありますが、会場に訪れた人々と皆で一丸となり選手・チームを応援するのは本当に楽しく、一度いけば病みつきになってしまうほどです。

さて、Mリーグ公式ページによるとMリーグの「PV」は都内を主会場に行われており、入場券は5500円と比較的手頃な値段で楽しむことができます。

(5分46秒頃から)

PVの様子を示した宣伝動画です。選手がアガる(勝利する)と「マージャン」とは思えないほどの大歓声が巻き起こります!!

またMリーグはテレビ放送、ネットテレビ局「AbemaTV」でも放映されており、様々な媒体からマージャンを楽しむことができるようになっています。

今まではマージャンは個々が楽しむものとされていましたが、通常のスポーツのように「皆で観戦する」というスタイルが生まれ、マージャンの楽しみ方がさらに増えたと言えるでしょう。

(参考:https://m-league.jp/%E3%80%8Cm%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%80%8D2019%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93/

 

マージャン女子・マージャンキッズまで出現

スポーツの競技人口・観戦者を増やすためには若者への普及が不可欠です。

その「Mリーグ」は単なる視聴者数の伸びだけではなく、女子層・子供層にまでリーチを届かせています。

Mリーグ機構の塚本泰隆氏はインタビューにてこう語っています。

AbemaTVのMリーグ中継の視聴数は、30万~40万程度。Mリーグが始まる前の麻雀チャンネルと比較すると約1.5倍の伸び率で、およそ15万人の方が毎試合熱心に視聴してくださっています。意外なのは、女性の視聴者が多いこと。全体の20~25%程度を女性が占めており、新たな取り込みも少しずつできているという実感があります

(引用:https://ascii.jp/elem/000/001/804/1804611/

実際にAbemaTVなどのテレビ放映で試合を見てみると、パブリックビューイングの会場で20代と思われる若い女性がデコレーションされたうちわ(いわゆる”応援うちわ”)を掲げていたり、子供も観戦していたりと、男性のみならず様々な性別・年代がMリーグを楽しんでいる様子が伺えます。

また、Mリーグの選手は将来のMリーガー(プロ雀士)を育てるため、小学生に魅力を伝える”マージャン教室”なる活動を行っています。

マージャン教室に参加した小学生の保護者から興味深いコメントが。

イベントに参加した保護者は口々に「Mリーグを見ていた」といい、「頭を使うゲーム」「コミュニケーション力を高めるのにも良い」と評価した。ユニホームを着て一打一打に集中する姿や、打牌選択を論理的に説明する解説は、麻雀のイメージを変えていった。

(引用:https://www.asahi.com/articles/ASM9W5S07M9WUEHF00G.html

 

【まとめ】”広報戦略を通じイメージ改革を行い、潜在層を囲い込む”

「Mリーグ」の広報戦略、いかがだったでしょうか。

マージャンがスポーツとして認められるのに一番ハードルが高かった理由は「マージャンのイメージの悪さ」。

その難点を広報を絡めたPR戦略を通じてイメージ改革を行うことで、その壁を取り払ったわけです。この記事を読んでくださった皆様も、きっとマージャン・Mリーグに対するイメージは大きく変わったのではないかと思います。

皆さんの業態にも何か悪いイメージが顕在的に付いているのであれば、広報・PRを通じてその難点を解消し、発展に繋げてみてはいかがでしょうか。

 

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Kazuki Hori

Kazuki Hori

「3度の飯より10度のプロレス」を謳う重症患者のプロレスファン。 2019年8月よりハノイにて留学を開始。 マーケティングの勉強をキッカケにVEHO Worksにインターンとして参加、PR BOXの管理を任され現在に至る。 好きなレスラーは”世界一性格の悪いプロレス王”こと”鈴木みのる”。

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